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自然農法は、特別なことではありません。
人が本来、自然と一緒に生きてきた方法です。
自然農法とは、農薬も化学肥料も使わずに、土そのものの力で作物を育てる方法です。
でも、それだけなら「無農薬」という言葉で終わってしまいます。本当に大切なのは、何を入れないか、ではなく、何が育つか。
土の中には、目に見えない微生物がたくさん生きています。その微生物が、作物に栄養を届け、病気から守ってくれます。農薬や化学肥料を使うと、その微生物たちは弱り、やがて消えていきます。
人の体も同じです。腸の中には、無数の菌が住んでいます。その菌たちが、食べたものを分解し、栄養に変え、免疫を支えています。
土と腸は、よく似ています。
どちらも、微生物との共生によって成り立っているからです。
自然農法で育った野菜は、農薬の残留がないだけでなく、その土の微生物たちが育てた栄養を含んでいます。
余計なものを入れない。ただそれだけで、体は本来の力を取り戻していきます。
土地が、味を育てる。
人の手は、ただそれを見守るだけ。
八幡平は、火山の土地です。何千年も前の噴火でできた火山灰が積もり、ミネラル豊かな土壌を作りました。
水は、雪解けの清らかな伏流水。夏でも冷たく、透き通っています。この水が、作物の細胞一つひとつに染み込んでいきます。
そして、寒暖差。昼は太陽の光をたっぷり浴び、夜は冷え込む。この繰り返しが、野菜を引き締め、甘みを蓄えさせます。
八幡平の自然農法は、この土地の力を信じることから始まります。
私たちは、土地に何かを加えるのではなく、土地がすでに持っているものを引き出すことを大切にしています。
農薬で守られた作物は、自分で病気と戦う力を失っていきます。化学肥料で急激に育てられた作物は、根が浅く、すぐに倒れてしまいます。
自然農法では、作物が自分の力で育ちます。根を深く張り、風に耐え、虫と共存しながら、ゆっくりと、しっかりと成長していきます。
人の免疫力も、同じではないでしょうか。薬に頼りすぎると、体は自分で戦うことを忘れてしまいます。
守るのではなく、引き出す。
それが、自然農法の考え方です。
そして、それは体にとっても同じだと思うのです。
強さとは、何かに守られることではなく、自分の力で立つこと。自然農法の野菜は、その強さを、静かに持っています。
正直に言えば、誰にでも、というわけではありません。
でも、もしあなたが、体のことを少しでも気にかけているなら。子どものために、できるだけ安心できるものを選びたいと思っているなら。
あるいは、忙しい毎日の中で、ふと「体が重いな」と感じる瞬間があるなら。自然に立ち返りたいと、どこかで思っているなら。
私たちの野菜は、あなたに「こうしなさい」とは言いません。
ただ、体がよろこぶ感じを、静かに届けるだけです。
自然農法は、押しつけるものではありません。ただ、選んでくれた人に、誠実でありたいと思っています。
もし、少しでも
"体がよろこぶ感じ"を
思い出したなら。
それはきっと、
土からの返事です。
— 岩手八幡平の畑より